小規模で人数の少ない幼稚園のメリット・デメリットを口コミから比較

幼稚園選びの基準のひとつに、「園の規模」があります。

規模の小さい、園児数が少ない園に子どもを通わせている保護者は、どんなメリット・デメリットを感じているのでしょうか?スクールナビに寄せられた口コミをもとに検証してみました。

小規模な幼稚園とは?

幼稚園の1クラスあたりの人数は、「幼稚園設置基準」(文部省令)にて35人以下と定められています。この人数を超える場合は、専任共有をもう1名配置しなければなりません。

「小規模な幼稚園」「小規模幼稚園」とされる人数には明確な基準はありませんが、「1学年20〜30人」「各学年1〜2クラス」「全学年で100人を超えない」程度の幼稚園を指すことが多いようです。


小規模保育所との違いについて

「小規模な幼稚園」と似た言葉に「小規模保育所」がありますが、こちらは「子ども・子育て支援法」で定められた認可保育所の一種であり、定員についても「0〜2歳の園児6〜19人まで」と定められています。

小規模な保育園に通わせている保護者の満足度は?

スクールナビが実施した調査(規模が大きい幼稚園・小さい幼稚園 どちらが満足度が高い?口コミから分析)では、

  • 「園の規模が大きいこと」に満足している人よりも、「園の規模が小さいこと」に満足している人の方が圧倒的に多い
  • 「園の規模が小さいこと」に不満を感じている人よりも、「園の規模が大きいこと」に不満を感じている人の方が圧倒的に多い

と、園児数の少ない(規模の小さい)保育園は、園児数の多い(規模の大きい)保育園よりも満足度が圧倒的に高いという結果が出ました。

「園の規模が小さい(園児数が少ない)」ことについての口コミに焦点を当ててみると、

  • 満足している点として「園の規模が小さい」ことを挙げている人:4.33%
  • 不満な点として「園の規模が小さい」ことを挙げている人:0.17%

と、園の規模が小さいことを満足な点として挙げている人の方が多いことがわかります。

では、規模が小さい幼稚園に通わせている保護者は、どんな点に満足しているのでしょうか。

【口コミから検証】小規模な人数の少ない幼稚園に通うメリット

アットホームな環境

1学年50名弱、2クラス編成という少人数の幼稚園です。その為、副園長先生は全ての児童、親の顔を把握しており困ったことや疑問点などどの職員にも話しかけやすい状態です。
毎月『なんでも相談日』という日があり、保護者はどのような内容でも副園長または園長と1対1でじっくりと話す事が出来ます。
また、園バスが無いので毎日幼稚園までお迎えに行く必要があるのですが、逆を言えば『毎日担任の先生と話せる』という事です。子供の様子で気になるところなど、とても相談しやすい幼稚園です。

マンモス園にはない、小規模ならではのアットホーム感が気に入っています。先生方は、園児全員の名前を覚えているので、親にも話しかけてくれます。園児同士も年齢関係なく仲良くなるので、異年齢交流が自然と出来て、年少はお兄さんお姉さんの真似をして色々学び、年長は小さな子たちの面倒を進んで見てくれます。思いやりの心が育つ気がしています。卒園してからも、卒園児が遊びにくる様子をよく見かけるので、異年齢にお友達が出来ることはいい事だと思います。

子供が入園する前に、どの幼稚園に入れるかとても悩みました。
近くにはいわゆるマンモス幼稚園があり、スポーツもとても力を入れているところで
魅了を感じました。しかし子供に軽い障害があったので、ゆったりした詰め込みすぎない幼稚園を選びました。
迷っていた幼稚園より少人数制なので、先生もほとんどの生徒の名前を覚えていてくれて安心感があります。
家から近いところもまた魅力で、子供が急に体調を崩したり、自分自身の体調が悪い時は近くて助かります。

小規模な幼稚園のメリットとしてもっとも多く挙がったのが、「アットホームな環境、雰囲気」です。
親しみやすさやリラックス感のある雰囲気は、少人数制だからこそ生まれるものでしょう。

先生の目が行き届きやすい

各学年の人数が少ないため、先生達の目も一人一人に届きやすいようで毎日子供達をしっかり見てくださっているのが伝わってきます。

1クラス15人程度で、先生の目が行き届きやすく、クラスだけでなく他の学年の子供たちとも遊んだりできる環境にとても満足しています。
園に娘を送っていくと、年少さんから年長さんまでクラスだけでなくしかもクラスも関係なしに、「〇〇ちゃん」とみんなが声を掛けてくれ、我が子も嬉しそうにしています。
担任の先生や園長だけでなく、園内にいらっしゃる大人の方皆さんで子供を預かってくれているという感じがするのも魅力です。

先生の目が行き届いている」という口コミも多く寄せられました。
まだまだ幼い園児たち。先生にしっかりと見てもらえているという安心感は嬉しいですね。

きめ細やかな指導・対応

近くの幼稚園と比べ、クラスの人数が少なく担任の先生が細かく一人一人に指導してくださるところ良いと思います。また受け持っている学年以外の子供達についても把握してくださっているので安心して預けられます。小学校へ進学することを見据えた教育もしてくださり(挨拶や返事をするなど当たり前でもなかなか身に着けられないしつけの部分)親としてはありがたいです。運動にも力を入れていて、運動を指導する先生を外部から派遣してもらっています。運動が好きなお子さんは楽しく通えると思います。

園児数が少ないため他学年の先生や園長先生、職員全員が子供の名前をしっかり覚えて声をかけてくれます。この地域には私立園しかないため選択肢がなく、マンモス園や厳しい園だと、自分の名前が言えなかったりオムツがまだとれていなかったりと少し遅れ気味の園児は退園を勧められると聞きますが、この園はダウン症や発達障害の子どもも(程度によりますが)受け容れて指導してくれます。また、お遊戯会や運動会、日々の遊びなどは基本的に子供たちの主体性に任せてやらせてくれます。見栄えは他の園に劣るかもしれませんが、温かみがあり子供たちの思い出にも残るいい取り組みだと思います。

担当の先生が気さくで話しやすく、子供について何か心配な事があると、親身になって話を聞いてくださり、必要に応じて面談の機会を設けてくれました。気軽に話せています。
お迎えの時も、連絡ノートに記載してくれている事の他に日中の様子などをお話ししてくれて、子供の様子をしっかり共有でき心強く思っています。
子育ての悩みなども家庭と保育園一緒に考えていけるのでで安心感があります。
給食やおやつは手作りで、毎日美味しそうなものを食べているようです。
朝と夕方は、色んな学年の子供達が一緒に過ごしているので、お兄さん、お姉さんにも囲まれていい刺激になっているみたいです。

先生の目が行き届くだけではなく、手厚くきめ細かな指導や対応を受けやすいのもメリットの1つに挙げられました。

のびのびとした雰囲気

1クラス、平均20人前後の編成です。少人数のため、担任の先生の目も届きやすく、担任以外の先生方もすぐに子供の顔と親の顔も覚えてくれ、気さくに話しかけてくださいます。雰囲気ものんびり、のびのびした感じで、毎日元気に園庭で遊ぶ子供たちが見られます。また、季節ごとの行事も大切にされている点も気に入っています。毎年節分には、お寺の境内から豆まきを行っており、息子にとっては貴重な体験になってます。給食も園内で作っており、手作りパン等もメニューにあり、息子も毎日「おいしかった!」と完食してきます。放課後や夏休み中の預かり保育も充実しており、気軽に預けられる!と利用する保護者が多いです。

のびのびとした雰囲気が生まれやすいのも、小規模な幼稚園の特徴の1つのようです。

先生に名前や顔を覚えてもらいやすい

初めは1学年につき1クラスしかないので生徒数が少なく寂しいかな、と思ったのですがクラス担当の先生だけでなく他の学年の先生たちやバスの運転手さんや園長先生まで子どもの顔と名前を覚えてくれています。またクラス担任の先生が今日なにがあったか、どういう反応をしたかをお迎えにきている保護者一人一人に丁寧に話してくれるのでこちらも園での様子を把握しやすいです。なにかあったときにすぐに先生が気がついてくれるところが小規模保育のいいところだと思います。

園児数が多くないので、先生方も園児の名前や性格など担任でなくてもある程度は把握しており安心して預けられるところが良いと思っています。また、園庭で野菜を育てていたり、スイミング、書き方、体操、音楽など教育方面でも熱心に取り組んでくれているところも満足しています。園長先生が保育経験の長い方なので、子供の目線、保育者の目線、保護者の目線、色々な立場においても視野広く見てくださるのでとても好感が持てるので、その点においても満足しています。

先生たちが子どもだけでなく親の顔も覚えてくれて嬉しい、という口コミです。アットホームな雰囲気が生まれる理由の1つかもしれませんね。

子ども同士がうちとけやすい・絆が深まりやすい

子供達にとってもお友達一人一人と打ち解けることができ、お互いの絆が深まりやすい環境なのではないかと感じています。他の学年の子供の事も名前までしっかり覚えることができるようで、少人数なことが自然と縦割りの意味も成していると感じています。

子ども同士の人間関係についても、少人数だと仲良くなりやすい・打ち解けやすいというメリットがあるようです。


【口コミから検証】小規模な人数の少ない幼稚園に通うデメリット

一方で、不満を感じている保護者も少数ながらいるようでした。

特に不満というほどでもありませんが、園児数があと少し多いほうがよいなと時々感じます。
クラスが少ない分、年度により1クラスだけの学年もあり、運動会はライバルがいないし、鼓笛パレードは他の園と比べて寂しい感じがします。それにあわせてもちろん先生の数も少なくなるため、2年同じ先生になることなど多々あります。
でも多すぎるよりは、先生の目も行き届いて、いいのかなという気もします。園児が、増えれば、職員も増えて、先生方もフォローしあえて働きやすくなるのではという感じを受けます。

保育料無償化の影響で、公立幼稚園の園児数が激減しています。
少人数の中、運動会や劇、音楽会などどうするのだろうと不安があります。
リレーはできないのでは、合奏は寂しい演奏になるのでは、あまり期待できません。
また、人数か少ないことで、保護者はPTAの役員にならなければならない確率も高くなります。
親の負担は大きくなります。
仕事と家事と育児とPTA 、大変です。
同じ小学校に行く子も少なく、小学校の集団生活についていけるのかも今から心配です。

ライバルがいない=競争心が育たない」「親あたりの負担が大きい」といったデメリットが寄せられました。

本調査では、「小規模な幼稚園に通わせる保護者の満足度は高い」という結果となりましたが、もちろん、この調査結果はあくまで一例、傾向です。
最終的に、どの園が合うかは人それぞれ違うもの。
子どもの性質や家族の価値観を考慮して、しっくりくる園を選びましょう。

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