大規模なマンモス幼稚園のメリット・デメリットを口コミから比較
幼稚園選びの基準の1つに「規模」があります。
大規模な幼稚園は園児数・保育者ともに多く、「マンモス園」と呼ばれることも。
大規模な幼稚園に子どもを通わせるメリット・デメリットを、「スクールナビ」に寄せられた口コミから比較・検証してみました。
幼稚園の規模について
幼稚園の1クラスあたりの人数は、「幼稚園設置基準」(文部省令)にて35人以下と定められており、超える場合は専任共有をもう1名配置する必要があります。
「大規模な幼稚園」とされる人数に法的な決まりはありませんが、一般的には1学年に100人以上の園児が在籍する園が「大規模幼稚園」と呼ばれることが多いようです。中には200〜300人の園児が在籍する大規模園もあるそう。
大規模な幼稚園は、「マンモス園」「マンモス幼稚園」と呼ばれることもあります。
大規模な幼稚園に子どもを通わせている保護者の満足度は?
スクールナビが実施した調査(規模が大きい幼稚園・小さい幼稚園 どちらが満足度が高い?口コミから分析)では、
- 「園の規模が大きいこと」に満足している人よりも、「園の規模が小さいこと」に満足している人の方が圧倒的に多い
- 「園の規模が小さいこと」に不満を感じている人よりも、「園の規模が大きいこと」に不満を感じている人の方が圧倒的に多い
と、このように、「園児数が少ない小規模幼稚園と比較すると、園児数の多い大規模幼稚園は満足度が低い」という結果が出ました。
「園の規模が大きい(園児数が多い)」ことに言及する口コミに焦点を当ててみると、
- 満足している点として「園の規模が大きい」ことを挙げている人:0.17%
- 不満な点として「園の規模が大きい」ことを挙げている人:2.0%
と、やはり、園の規模が大きいことを不満な点として挙げている人の方が多いことがわかります。
とはいえ、感じ方は人それぞれです。
また、この調査結果もあくまで「傾向」を示すものであり、必ず当てはまるというわけではありません。
大切なのは、その園が家族や子どもに合っているかどうかです。
寄せられた口コミから、大規模な幼稚園に通うメリット・デメリットについてみてみましょう。
【口コミから検証】大規模なマンモス幼稚園に通うメリット
にぎやかな雰囲気
1学年100人ほどのマンモス幼稚園で、にぎやかでこどもが社会に揉まれるのにいいです。
ビオトープがあったり、マーチングバンドがあったり色々な体験をさせてもらえます。たくさんの子が通う幼稚園だからこそのイベントのにぎやかさが気に入っています。
運動会は未就学児や卒園生が参加できるかけっこがあり、また地域の秋祭りにも参加していて、地元に根付いている感じの幼稚園です。当然保護者の会がしっかりとあり裏で支えています。保護者、先生、地域の人々、こどもたち、とにかく大勢が関わる幼稚園で、気に入っています。
ワイワイとしたにぎやかな雰囲気を味わえるのは、人数が多い大規模幼稚園ならではのメリットでしょう。
日々の生活だけでなく、運動会やお遊戯会といったイベントのにぎやかさをメリットとして挙げる保護者もいました。
社会性、協調性が身につく
地元では有名なマンモス幼稚園で、とても人数が多いので、小学生に上がったときや社会に出た時に大人数にもまれる経験ができるかと思い、入園させました。人数が多いからかいろいろなお子様がいるので、協調性や団体行動でうまくやっていける能力はかなり身に付けられたかと思います。ベテランの先生も多く、先生方の教育も行き届いているなという印象でした。あと人数も多い分、保護者の役員の仕事も他の幼稚園さんより少ないように感じます。
「小学校での集団生活になじみやすい」「社会性や協調性が身につく」といった点も、メリットとして寄せられました。
たくさんのお友達と楽しく過ごせる
浜松市内でも最大規模、園児600〜700人の幼稚園です。
(中略)
乗車時は危なくない様に手摺り等につかまる、つかまる所がない子は手摺りを掴んでいる子や先生と手をつなぎます。社会性や協調性が身につくのか自然に手摺りにつかまったら繋げてない子がいないか探す様子も見られます。園内活動でも縦割り横割り、組み合わせられる人数が充分におりますので、たくさんのお友達と先生方と楽しく過ごせる様です。
たくさんの友達と過ごせるのも、人数が多いマンモス幼稚園ならではのメリットですね。
【口コミから検証】大規模なマンモス幼稚園に通うデメリット
一方で、不満を感じている保護者も一定数いるようです。
先生の目が行き届いていないと感じる
人気の幼稚園ですので、園児数はかなり多いです。
先生1人あたりの園児数は相当ではないかと思います。
一生懸命やっていただいていますが、先生も見ていなかったケガや、子ども同士のトラブル等よく聞きます。
人気の課外授業も、キャンセル待ちです。
1クラス30人を1人の先生が見ているので正直目が行き届いてないなと感じます。息子が友達にパンチされたり押されたと度々話すので、やめてくれない時は近くの先生に伝えるんだよと言い聞かせても近くに先生が居ないと言うのです。怪我をしたり頭を打ったりすれば先生から経緯を報告されるのですが、それも改めて息子に聞くと話が食い違っています。見ていなかったのなら見ていなかったと正直に言ってくれればいいのになと思いました。
数多く寄せられたのが、「先生の目が行き届いていない」という口コミです。先生が、子どものトラブルやケガを把握していなかった…という、比較的重めな不満もちらほら。
混み合うことがある
園児数に対して、園庭が狭すぎると、周りの保護者からも意見をよく聞きます。
運動会はぎゅうぎゅうで、場所取りも数時間並んで確保するほどです。
発表会や作品展などは、土日の午前・午後の4部に分けられます。発表会はクラスを2~3グループに分け、開催日・時間も4部のうちに振り分けられるので、クラスの子を全員見たいとなると、丸2日間行かないといけません。
運動会や発表会などのイベントが混み合う、というデメリットもあるようです。
演目が長すぎる、我が子が探しにくい、という口コミを寄せてくれた保護者も。
マンモス園なので、年少だけで5クラスあります。また、クラスの人数が34人と多い方だと思います。先生は補助を含め2人ついて下さっていますが、年々少も含むため、全員に隈なく手が回っているのかは不安な部分があります。また、このご時世なのでクラスの人数が多いと蜜状態は避けられないと思います。もちろん通園時もかなり混雑します。
マンモス校なのでとても賑やかでこどもは楽しそうですが、朝と帰りの送り迎えは大混雑します。駐車場はパンパンになるし、歩きで行っても入り口が混んでいてなかなかスムーズにこどもを送ったり受け取れない日もあります。また、秋の運動会ではこどもと保護者と千人近く集まるので写真撮影など場所取りに苦戦しました。こどもの持ち物管理も大変で、よくよその子と入れ違ってるものや紛失してしまったりが何度もあります。コロナ対策で現在は登園降園時間が長めにとってあったり、行事に参加できる人数も最低限にしているようなので、本来はもっと混雑するようです。
イベント時だけでなく、通園時に混雑するケースもあるのですね。
先生と保護者のコミュニケーションが希薄だと感じる
いつも通り幼稚園に登園し帰ってきた日、夜の入浴の際に突然息子が、頭痛いからそっと洗ってと大泣きしだしました。よくよく聞くと、園でほかのお友達が運んだ椅子が、息子の頭にぶつかったとのこと。その場で先生も気がついてくれ、職員室で保冷剤で冷やしてくれたようです。そこの対応はありがたいと思っています。しかしぶつかった場所が頭ということで、出来れば降園後一言電話が欲しかったと思いました。
欠席した際は夕方「調子はどうですか」とお電話下さるのですが、正直その電話より、頭をぶつけた時に連絡がほしいなと思います。ただ園児のとても多い園のため、そこまで対応しきれないのかなとも思っています。
私の友達の子どもが通っている幼稚園は、毎日連絡ノートがあるみたいで、先生の一言が書かれており、先生とも交流できる環境が整っています。
私の子どもが通っている幼稚園は、連絡ノートがないので、少し寂しく思います。
私が知らない幼稚園での子供の様子を少しでも知りたいので、連絡ノートでもあれば一言でも書いてもらえれば、安心することができるのになと思ったことはあります。
園児が多いので、仕方ないかと思いますが、いつかノートができたらいいなと思います。
先生とのコミュニケーションが少ない、希薄だと感じている保護者も。
人数が多くて手が回らないこと自体は仕方ないことだと感じていても、「ケガをした」「トラブルがあった」といった非常事態には、個別で連絡が欲しいという保護者の方が多いようです。
現役のパパ・ママたちへのアンケート結果からわかった、大規模なマンモス園のメリット・デメリットをご紹介しました。
デメリットを感じている保護者が多い結果となりましたが、子育てで大切にしたいポイントや優先順位は、各家庭それぞれ・さまざま異なるものです
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スクールナビでは、小規模園のメリット・デメリットも調査しました。こちらもあわせてお読みいただき、ご自身の正解を見つける参考にしていただけましたら幸いです。