国立音楽大学の評判・口コミ【演奏創作学科編】

国立音楽大学の特徴

他の音楽大学と比べて穏やかでギスギスしておらず、柔和な空気が流れています。それは学生だけでなく先生や職員も同様です。他の都内の音楽大学はコンクールの結果や仕事のこなした量などを重視する傾向にありますが、国立音楽大学はそうではなく自分にあったスタイルで勉強することが許される空気感がすでに出来上がっていると言えば良いのでしょうか、常に競い合う必要を感じない雰囲気が出来上がっているのがとても良い校風です。逆に常に上を目指して戦っていたいという方には物足りないかもしれません。

満足していること：ゼミ・研究室

先生方はどの学科であっても必ず一流の先生なので勉強になります。勉強になるというのは大学の授業だけではありません。授業の合間の雑談、先生が発する何気ない一言や何気ない一音、先生に連れられていく学食や学校外での演奏会やコンクールへの参加など、一流の先生と触れ合うことでしか得られない経験を得る機会がたくさんあります。この経験を通して私は、音楽大学の本質とは授業を通して音楽を学ぶ場所なのではなく、人を通して音楽の学び方を学ぶ場所なのだと学びました。

満足していること②：校風

国立音楽大学には様々な人がいるのが特徴です。クラシック以外のJazzを専門に学ぶJazz専修やコンピューター音楽を学ぶコンピューター音楽専修、教育を専門に学ぶ教育専修など自分以外の専攻の人と深く触れ合えるのが特徴的です。どんなに自分の意思を強く持っていても最も側の人から得られる経験というのは貴重なものです。側に自分の知らない専門分野を学ぶ人がいればそれは必ず自分の刺激になってくれるでしょう。そんな人たちにたくさん出会えます。

不満に感じていること：キャンパスの立地

立地条件は正直悪いです。最寄りの玉川上水には食事処やお店も少なく苦労するでしょう。しかし最も大変なのは都内の主要演奏会会場やライブハウスへ通うのに時間がかかってしまうことです。例えば都内の大学であれば最後まで授業に出てからでも間に合うようなライブや演奏会でも国立音楽大学の学生は授業を早めに切り上げなければならなかったり、授業が原因で出られないこと、また逆に演奏会やライブの会場から学校へ戻るまでの時間がかかり授業に顔を出せないことがあるのはデメリットと言えます。

不満に感じていること②：進路・就職

進路就職に関してはサポートはしっかりしています。大学側からの援助はありますし、情報の提供や説明会の開催も盛んです。しかし音楽大学という特性上、進路は自分で決めなければならないので大学側がなんとかしてくれると思っている人は痛い目を見るでしょう。大学での経験を通して常日頃から自分の音楽性と進路について考えておかなければ進路はありません。そこについての援助を期待している学生も中にはいましたが、それは当然大学の仕事ではないのです。

国立音楽大学のおすすめ学部：演奏創作学科

どの学部がおすすめというのは正直ありません。音楽大学ですから、自分の好きな楽器、演奏スタイル、学問を学べばいいと思います。強いていうなら自分が好きなものを見分けてから入学することでしょう。好きではないのにやっていたからという理由で入学すると激しく後悔します。

国立音楽大学に通って良かった？

自分の性格に非常にあっていました。私は学生の間はコンクールや仕事をギスギスするのではなく、自分の音楽性と向き合いどういう音楽人となり一生を終えるのか向き合う時間にしたかったのです。技術は後からいくらでもつけることができますが、自分のセンスと美学は若いうちに磨く必要があります。しかし成績や実績に目が眩むと小手先のテクニックは身につきますが最も肝心な美学は身につかないのです。成績や実績に焦ることなく自分の音楽と真剣に向き合っていても大丈夫な空気感が私の性格とあっていました。