金沢美術工芸大学の評判・口コミ【美術工芸学部編】

満足していること：授業

母校のデザイン科の進路や就職は、在校生なら誰もが認めるレベルのものではあると思います。とはいえもともとの本人の実力次第であることは言うまでもありませんが、デザイン系で就職したい、かつ本人に熱意があり行動も伴っている場合、この大学出身であることがハンデになることはないと考えていいと思います。推薦なども充実しており、一般の門では入ることができないところでもこの大学だけ特別、という企業もたくさんあります。

満足していること②：授業

全国的に有名でタレント的な教授が多くはありませんが、その分指導に熱心な教授が数名おり、授業が毎年進化しているように思います。いくつか長年続いている有名な授業があり、それは履修必須の専攻でなくとも希望して受けることに価値はあると思います。デザイン科には平面系、製品系、空間系の三つの専攻がありますが、どれにも一見どれにも属さず近年重要性が叫ばれているUI、UXのデザインの授業が三科合同であり、こちらも今後本大学の授業で重要な役割を担ってくるものと思います。

不満に感じていること：キャンパスの環境

とにかく校舎が古く、薄暗く、お金のない大学です。一応警備員の方が24時間駐在しており、夜には鍵がかかりますが、警備員の人はあまり見ていないし、学生は普通に出入りしています。虫も入り放題だし冬は極寒、クーラーや暖房も満足につかず、一部の教室の水道からは赤い水が出てきます。ただし、美大生は徹夜が当たり前の感覚ですし、むしろ24時間出入りできなきゃ困るという葛藤もあり、現状維持が続いています。制作が大変すぎて、校舎がボロいなんて文句を言っている場合ではないことも大きいです。

不満に感じていること②：授業

良い点として挙げましたが、いい授業と良くない授業の差が大きいです。有名で役立つ授業もあれば、考えが古く頭の固い教授のエゴに付き合うだけのような授業もあります。専門科目でもそのような授業が多いですが、一般教養は特にひどいです。実際に生徒の方からしても一般教養など求めていない変わり者が多い大学ですが、そんな授業の時間は制作で疲れた生徒の睡眠タイムと化しています。現状維持でもいいといえばいいですが、もう少し楽しい授業が増えればいいと思います。

金沢美術工芸大学のおすすめ学部：環境デザイン専攻

おそらく大学で下から２～３番目くらいに倍率が低く（とは言っても3倍ほど）、かなり入りやすいです。しかし、授業内容は他のデザイン科同様かなり充実しており、先輩たちの就職先も大企業が多いです。入りやすい上に出るメリットも大きい専攻です。

金沢美術工芸大学に通って良かった？

短所も長所もたくさんある大学ですが、学費も大変安いこともあり、全体を鑑みるととてもいい大学なのではないでしょうか。一部では「コスパのいい大学」なんて言われています。ただし、これはデザイン科の話で他のファイン系や芸術学はどうかさっぱりわかりません。（ファイン系は派閥などもあり人によって言うことがかなり変わると思います。）さらに金沢という立地については、外部から来た人間にとっては参ることも多いと思います。11月以降の天気があまりにもひどいためそこは注意が必要です。