京都大学の評判・口コミ【総合人間学部編】

京都大学の特徴

良くも悪くも「カオス」であるところです。「カオス」というのは、具体的に言うと、皆が手前勝手に自分の好きなことをしているので、全体としてまとまりがなく、均質性というのものがほとんど見出しにくい状態です。「京大生といえば…」というイメージで括ることにほとんど意味がなくなるほど、個性的な人たちが集まっています。学問であれ遊びであれ、皆自分の好きなことをとことん突き詰めてやっているので、「あれ、ちょっとここ抜けてるな」と思うこともしばしばです。家賃を払うのがもったいないからと図書館で寝泊まりする人や、公道でコタツを広げて漫談している集団、大学側の管理強化に抗議して時計台によじ登って主張する学生たち…。京都大学には「オモロイ変人」がいっぱい集まっています。

満足していること：キャンパスの環境

京都大学は、とにかく設備が素晴らしいです。一番は図書館ですが、その蔵書数は日本有数のものを誇ります。学部・研究所ごとに自前の図書館があり、学生・教職員は、自分の所属に関わらず、構内のどの図書館でも利用することができます（もちろん貸出も可能です）。他大学の人もよく借りに来るくらいですから、その充実度は指折り付きです。また、カフェ・食堂も充実しているので、大学にいるだけで生活が完結すると言っても過言ではないほどです。

満足していること②：キャンパスの立地

キャンパスの立地という点では、いわゆる文教地区に位置しており、周囲の文化施設へのアクセスが良いです。自転車を10分ほどこげば美術館や博物館、図書館にたどり着きます（なお、京大生には特別料金が適用されることが多いです）。周囲の自然環境もよく、自転車で5分の鴨川は、京大生がのんびり休憩したりピクニックしたりするスポットです。また、京都という土地もあり、付近の寺社仏閣も充実しています。バス・鉄道などの公共交通機関も充実しているので、とても便利です。

不満に感じていること：授業

授業が不満だという理由は、先生のやる気がほとんどないという点です。まず、新学期開始一ヶ月は、ほとんどの先生が講義の内容に入っていかず、「ちゃんとした授業はゴールデンウィーク明けから」などと言って、真剣に授業に取り組んでくれません。休講も多く、それでいてしかも補講が行われなかったりするので、なんだか授業料が無駄になっている気がしてしまいます。挙げ句の果てには、「授業より本を読んだ方が勉強になる」などと無責任なことをおっしゃる有様で、学生としては、こういう授業のスタイルに満足することは到底できないというのが素直な思いです。

不満に感じていること②：ゼミ・研究室

授業に関しても同じようなことが言えますが、ゼミ（演習）への先生の取り組み方は、いかにもぞんざいな印象が強く、不満な点が多々あります。雑談が多くてそれだけで時間が空費されてしまいますし、ゼミの準備も適当に済ませている先生が多く、こちらが質問を投げかけても、あーでもないこーでもないとうろうろするばかりで、核心的なところには答えてくれない先生が少なからずいました。中にはゼミであるにもかかわらず90分ずっと自分の話（もちろん専門に関することですが）を一方的にされる先生もいます。このように、京大のゼミにはあまりいい印象がありません。

京都大学のおすすめ学部：総合人間学部

私の出身学部ですが、我が総合人間学部を推すのは、この学部が京大で最も京大らしい学部だと思うからです。総合人間学部は専門のるつぼであり、そこにいるだけで、様々な分野の人から刺激を受けることができます。学生にもとても面白い人が（他学部と比べても）多いので、入って損することはないと思います。

京都大学に通って良かった？

私自身は地方の田舎の出身であるだけに、やはり京都大学で多くの刺激的な学生・教授に出会えたことは望外の幸せだったと思います。皆個性が強く、驚かされることばかりでしたが、そういう出会いが私自身の人生観や思索一般を刺激し、それなりに成長に繋がったと思います。大学生活自体ものんびりしており、先生もそんなに管理してこないので、そんな中で心置きなく自由に読書ができたことは、私の一生の財産になっていると思います。