和光大学の評判・口コミ【表現学部編】

志望理由

経済不況もあり、近年は社会人としてどこかの勤務先へ就職してから即戦力として働き続け、その中で高い評価を得て経済的にも情緒的にも安定した生活を送るため、大学進学を決意する若者も増えているかと思います。しかし、私は高等教育という人生経験自体に価値を感じていたことで大学に進みたいと思っていたので、自分にぴったりの環境だと思い、迷わずにこの専攻を選ぶことができました。

大学で勉強していること

取得できるのは日本国内では2つの大学でしか得られない「表現学」という学位です。最初はその物珍しさに惹かれました。そして入学後は文学、言語学、芸術学、芸能学、民俗学、デザインなど、世の中に溢れかえる文化表象についてを広く、深く、興味が続く限り好きなだけ横断的に学ぶことができました。就職に有利な学歴や専門知識というよりは、一生の教養を身に付けるために高等教育機関で学問を収めたい学生たちに向いている環境です。私ものびのびと、しかし情熱的に充実した学生生活を送ることができました。

満足していること：同調圧力に屈しない学生が多い

私たちの大学で評価が高いのは、優秀な成績を収める学生でも、有名企業の正社員や公務員として内定を得た学生でもありません。社会問題や政治、経済等について、自らの見解を積極的に創造し、表明できる学生が、教授陣からも学友たちからも最も尊敬される存在です。むしろ、社会的多数派との同調や、長いものに巻かれようとする精神を最も嫌う校風です。強大な権力や影響力を誇る存在に対しての批判の精神を常に維持しながら、自分の人生や自分の置かれている状況、将来への展望を踏まえ、自らの意思で人生を切り開こうとする野心ある若者に優しい環境だと思います。

不満に感じていること：色濃い日本共産党びいき

そもそも有力な日本共産党員であった人物によって作られた学校法人なので仕方ないと言えば仕方ないのですが、キャンパス内ではよく日本共産党の青年部が入党者募集の宣伝や、その当時の世情に対しての日本共産党のマニフェストについてアピールが行われていました。そして、教授陣も基本的には日本共産党の見解に賛同する人たちが多かったです。また、日本共産党に所属する現役の政治家さんを招いてのイベントも多数開催されていました。それ自体は悪いことでは無いのですが、彼らと異なる意見を持っている学生にとっては、かなり肩身の狭い雰囲気が作られていたように思います。日本共産党の見解と対立するような意見はあまり好意的に受け止められないほどに熱心な党員の学生も多く見受けられました。様々な物の見方を理解したいと努めていた私にとっては、少し悲しい感情になる点だったと思います。

和光大学のおすすめ学部：表現学部

かなり独自性の強い専攻です。卒業時に与えられる学位が「表現学」といい、国内では2大学でしか取得できない学位です。表現学部が擁する2学科のうち、総合文化学科は文学や言語学、芸術表現、デザインなど、生活に溢れかえる様々な表現について文系科目として座学で専攻します。他者とのコミュニケーションの中でより強調したい内容について、どのように発信すれば周囲からの理解を得られるのか、なぜこの情報の発信者はこのような表現を用いたのかなど、世の中の様々な価値観について客観的に考察できるものの見方が身に付くようになります。芸術学科は、絵画、彫刻、写真、工芸、プロダクトデザインなど、自分が極めたい芸術について、現役の優秀な芸術家やデザイナーである教授陣から複合的に学ぶことができます。芸術学科を優秀な成績で卒業した学生には、校風の似た私立多摩美術大学、国立東京芸術大学の大学院に進学する学生も多いです。

和光大学に通って良かった？

偏差値や知名度、立地等の関係により、都内の私立大学としてはかなり地味な存在である和光大学です。その分、独自性の強い教育を行っているため、その校風と相性が良い学生にとっては楽園のような4年間を過ごせると思います。この楽園というのは、決して楽に大学卒業資格が取れるという意味ではありません。自分の選んだ道について情熱的に、ストイックに、他の追随を許さぬほどに、そしてオリジナリティーを維持しながら、のびのびと学びたいことを学び尽くせる環境が整っているということです。和光大学での生活は、学問に対する愛情が深ければ深いほど充実すると思います。